どこから眺めても美しいレマン湖ですが、レマン湖は東西に細長い形をしているため、湖面に沈む夕日を楽しめる場所は限られています。
そんな中でもレマン湖岸の街、Villeneuve(ビルヌーブ)はレマン湖の東端に位置するので、湖に向かって美しい夕日を楽しめます。
ビルヌーブは小さな街ですが港があるので船でも行き来できます。その港の近くにはマリーナも併設され、休日ともなれば対岸のフレンチアルプスをバックに水上スポーツを楽しむ人たちを見かけます。さらに、整備された砂浜や飛び込み台などもあり、今ぐらいの時期から湖畔で水遊びをする人々で賑います。砂浜ではしゃぐ子供たちを見つけると夏の到来を感じます。
夜の9時頃になるとさすがに子供たちの声はしなくなるのですが、黄昏に誘い出された大人たちはまだまだ思い思いの時間を過ごしています。桟橋で釣りをするおじさんは魚を釣り上げる気はないようで、仰向けに寝転んで空を眺めていました。
この日は雲も多かったのですが、やはり夕暮れの空は見ていて飽きません。分刻みで変わっていく空の色と相まって、徐々に沈んでいく太陽と風に流される雲を眺めていると巨大スクリーンに映し出された動画を見ているようです。
湖面に目を移せば、この夕暮れ時に沖の方を泳いでいる人たちもいました。スイスの短い夏を目一杯楽しもうとする気持ちはよくわかる気がします。でも、レマン湖の水はかなり冷たいので、私はとてもこの時間まで泳ぐ気にはなりません。いつもながら、スイスの人たちのアクティブな余暇の過ごし方には脱帽させられます・・・。
はたまた、湖岸で読書にふけっている人もいました。ここで読書をしようという発想が全くなかった私ですが、なかなかどうして絵になる風景です。思わずシャッターを切りました。
水辺の散策を終えた後は街にも行ってみようと考えていたのですが、今回は結局ベンチに腰掛けて暮れてゆく空を眺めることにしました。一日の終わりにして一日で最も美しい時間はやっぱりココかな、と考えたわけです。
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