Thun(トゥーン)はベルンの南にあるドイツ語圏スイスの街。この街はドイツの南西部とスイス(主にドイツ語圏)を治めていたツェーリング家によって築かれたそうで、同様にツェーリング家によって築かれたスイスのベルンやラインフェルデン、ドイツのフライブルクなどに街並がどことなく似た感じがします。
この街のメイン通りのひとつであるObere Hauptgasse(オーベルハウプトガッセ)を歩くと、どことは上手く言えないものの、フランス語圏のローザンヌとはずいぶんと違った雰囲気があることに気がつきます。時として、国が変わることよりも言葉が変わることの方が、より大きな雰囲気の違いを感じさせるようです。
トゥーンの街を見下ろす丘の上にあるトゥーン城はこの街のシンボルとなっています。白い外壁が真夏の空にまばゆく映ります。
市庁舎前の広場から見上げるトゥーン城は中世の雰囲気を感じさせてくれます。すごく印象的な城なのでよくカレンダーの写真などにも使用されています。
また、トゥーンの街は水量豊富なアーレ川沿いにあり、街中にいながら水辺の開放感にひたることができます。
川沿いの遊歩道からはユングフラウなどのベルナー・オーバーラントの山々を拝むことができ、天気の良い日には格好の散歩コースとなります。真夏の空に見える雪山は涼しさを与えてくれます。
写真には収まってはいませんが、川沿いのカフェには強烈な紫外線をものともせずに日光浴を楽しんでいる人たちがたくさんいました。
そしてアーレ川に架かる橋に立ってみれば、次から次へと人が流れていきます。街中を流れる川にしては水質も抜群で、大人から子供まで気持ち良さそうに川に流されているのを見るとついつい飛び込みたい衝動にかられますが、水温はたいてい10度台なので注意が必要です。軟弱な私は腰まで浸かってみて足をつりそうな予感がしたので川流れは断念しました(笑)。
今となっては川に飛び込まなかった自分の歯切れの悪さを少し残念に感じていますが、トゥーンで過ごした真夏の休日は、夏らしいスイスを感じた場所としてずっと記憶に残るような気がしています。なんせスイスの夏は短く、夏らしい休日を過ごせるのも数日しかないですからね・・・。